· 

公衆衛生DXにおけるガイドライン

 現在の公衆衛生のDXにおける最大のハードルは適切なガイドラインや推奨事項の欠如です。

 

 

 国際的な公衆衛生を担当する国連の専門機関が発行する公衆衛生政策、ガイドライン、臨床データに関する勧告は、国民全体の健康状態を改善するために、各国が有意義な健康介入とエビデンスに基づく実践を構築する上で極めて重要なものです。


 そのガイドラインや勧告を、現場で活動する医療関係者が携帯電話などのデジタルツールを活用して、担当する対象者のケアのためにスクリーニング、分類、評価などの日常業務を行うレベルで忠実に実践されることが重要になります。

それによる効果を希薄化させる最大の課題はコミュニケーションのロスです。

 

 その結果、地域ごとに異なる情報の関連付けや解釈で、不適切な、あるいは完全に誤った公衆衛生活動が行われることになるのです。


 包括的なデジタルヘルスを実施するためのガイドラインを遵守することで臨床および公衆衛生データの最善の利活用を迅速に進めることができます。


 各国の状況におけるデジタルヘルス介入の成功の大きな指標は、WHO等、国際的な専門機関の勧告の解釈と、政策、手順、デジタルツールに準拠したコンテンツの適応の正確さです。

 

 しかし、総合的見地から、WHOの勧告を国レベルで実施するプロセスには、多くのギャップがあることが歴史的に明らかになっています。しかも、そのプロセスは遅々として進まず、非体系的で、ミスが起こりやすく、往々にして国際的に合意された技術基準に準拠していません。


 また、技術や医療コンテンツに関するガイダンスがないために、完璧とは言えないデジタルソリューションになることも少なくありません。これは、信頼性の欠如という形で影響を及ぼします。

 

 さらに、多くのデジタルソリューションは、健康上のエビデンスの進化に伴うコンテンツの更新や変更に柔軟に対応することができない上にソリューションの硬直性により、相互運用性の選択肢や各国毎のローカリゼーションが不十分です。最終的には、デジタル・ヘルス・ソリューションによって、対象となる受益者にもたらされるはずの利益が損なわれることになります。


 このような背景から、ギャップを埋め、WHOが掲げる「世界中の人々が健康とデータの推奨事項の恩恵を受ける未来」というビジョンを実現するのに役立つガイドラインが重要になっています。


 このガイドラインについては、以降の項目に掲載することにします。

クリックしてフォームへ
クリックしてフォームへ
Click to form
Click to form