AIを利用した診断支援サービスがかなり普及し始めているようなので、効果のエビデンスとなるような数値的文献を探してみました。
ケニアに16の医療施設を持つヘルスケア企業では、OpenAIと提携し、AIを使用した場合の臨床における間違いの発生を調査したところ、問診で32%、診断で16%、治療で13%の間違いを減らすことができたそうです。
https://openai.com/index/ai-clinical-copilot-penda-health/
この企業の場合は自社システムを運用し、各地域や施設ごとにカストマイズ、調整して診療のワークフロー全体に組み込んだ上で効果を測定しています。
一方、定型のアプリやWebサービスでAIサービスを提供している事業者やユーザー医療施設による調査結果はまだないようです。
サービス事業者によっては”臨床におけるAI利用のガイドライン”のような利用の指南書をユーザー医療施設へ提供しています。
サービス提供者も利用者もAIの使い方や効果の評価方法がまだ良くわかっていないのかもしれません。
いずれにしても、医療リソースの乏しい新興国で、AIを利用したソリューションで実績を作るには、現地の医療環境や疾病の種類、リソースの制約等を理解した上でシステムを構築するアプローチが必須なようです。